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小説モデル募集は、下の記事です。


白咲の文章力が知りたい方はご覧下さい。
中途半端ですが、無いよりましかなぁと。

(8/1 追記)この小説は擬人化になります。
擬人化が苦手な方、嫌悪感を抱かれる方は、応募を控えて頂いた方が良いかと思います。

それでは、And More... よりどうぞ。


不意に聞こえた、声。



「ヒトが心配して帰ってくれば居ねぇし」



とん、と背後の硝子が音を立てる。
硝子が邪魔をして、声が少し曇っている。



「探してみればこんなトコに居やがるし」



振り向かなくても解る。



「お前は俺にどんだけ心配させれば気が済むんだ?」



少し、呆れたような声。
それに思わず笑みが浮かぶ。



「…ごめんね」



「別に謝れとは言ってねぇだろ」



「うん…ごめんなさい」



頬に、冷たい雨の雫とは違う、暖かい涙が伝った。



「…何があった」



何時もそう。



こういうことはあまり無いのに、必ず気付いてくれる。



「自分に嫌気が差しただけよ」


「自己嫌悪か」


「まぁ、ね」


「…そうか」



それ以上は聞かない。
私が話すまで、必ず待っていてくれる。



「…素直に話せない自分が嫌なの」



暫く間を置いて、続けた。



「素直に想っている事が言えない自分が…嫌で嫌で仕方なかった」



どうして私はこうなのか。



「嫌で仕方なかったなら…これからスナオになればいいだろ」



「え?」



思わず、首だけ振り返る。
傘を差さしていないから、何時もの漆黒の髪から雨の雫が滴っていた。



「寂しいなら寂しいって言え。悲しいなら悲しいって言え」



「迷惑だなんて考えるな」



「全部、ちゃんと聞いてやる」



「何処に居ても必ず…お前が望むなら帰って来てやるから」




その言葉に、止まりかけていた涙が再び溢れ、零れ落ちた。
隔てる硝子に両手をついて額をつけると、心に溢れたままの言葉を呟く。



「………寂しかった」



凛と硝子の空間に自分の声が反響する。





「ずっと逢えなかったから…寂しかったの」




シン、と辺りが静まり返る。



「言えるじゃねぇか」



不意に、背後から聞こえた何時もの声。
反射的に振り返ろうとすると、その前に私の両手を包むように、手が重なった。
左手は温かくて、右手は冷たい。



「…それでいいんだ」



*----------*

何やらシチュエーションが謎ですが、白咲が書くのは、こんな小説です。
こんな文章力でも出てやるよ、って方は、ぜひご応募お願いします*

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