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ちょうど一ヶ月空けてしまった…
みなさんこんにちは。やっとのことで第三話です。
今週の日曜日で、ようやく受験が終わるので
3月はもうすこし、真面目にupできるかと思います。
…期待はしないでください。←
題名の eclatant は、「輝きのある・目立つ」という意味を持ちます。
これも音楽用語です(全部音楽用語でまとめるつもりです)。
それではどうぞ*
みなさんこんにちは。やっとのことで第三話です。
今週の日曜日で、ようやく受験が終わるので
3月はもうすこし、真面目にupできるかと思います。
…期待はしないでください。←
題名の eclatant は、「輝きのある・目立つ」という意味を持ちます。
これも音楽用語です(全部音楽用語でまとめるつもりです)。
それではどうぞ*
「それじゃ、最初…3人、お願いな」
将晴が言い、ヨーウェ・架絽・桃香は視線を合わせて頷いた。
程なくして、最初にピアノのソロが始まる。
架絽が奏でるメロディーで、すぐにアクアはピンときた。
「…黒鍵」
彼女の言うとおり、3人の曲はショパンの黒鍵だった。
本来ピアノだけで演奏する曲だが、彼等は勝手に
アンサンブル用にアレンジしてしまったらしい。
「なにさヨーウェ達、即興じゃん!」
「え…何、雫?」
「…あいつ等、楽譜持ってないだろ」
「あ、アスヴェン」
雫と話している間に、突如入ってきた少年が1人。
室内だというのに、何故か帽子を被っている。
今までずっと アクア達の斜め後ろに座っていたらしいが、
一言も話さなかった為、気づかなかったのだ。
雫の反応を軽やかに無視しつつ、少年…確かアスヴェンと呼ばれていた…は続ける。
「まぁ、あいつ等はこの場で考えて演奏してるって事だよ」
「…えぇ!?」
驚くアクアを尻目に、アスヴェンはそれで話を打ち切ったようで、
またヨーウェ達に視線を戻している。
全てを先に言われてしまった雫が、少々不機嫌そうにささやいた。
「あの人アスヴェン=フェルマーっていうんだ。必要な事以外なんも話さないから。
あたしが話しかけても、全然答えてくれないしー」
「…お前五月蠅い」
「あーほら、またそういうこと言う!」
…ヨーウェの次はアスヴェンか。
雫はつくづく言い争い(?)が多いなぁと苦笑しながら、
先ほどから黙って演奏に聴き入っている蛍とともに、アクアは再び鑑賞に戻った。
そんなことを言っている間に、ピアノにはチェロとハープが加わっていた。
メロディーラインがピアノからハープに移り、チェロがベースを担当、ピアノは伴奏に変わっている。
「………!!」
アクアは文字通り、驚き通しだった。
はじめから聞いていた架絽のピアノだけでなく、ヨーウェのチェロ、
そして桃香のハープの音色が、とても美しかったのだ。
それはまさに、完璧、という言葉だけでは言い表せない。
だからといって美しい、だけでも無い。
アクアが思っていたことの答えのように、曲が終わった途端、
教室中から惜しみない拍手が響いた。
3人は軽くおじぎをすると、アクアの所へ戻ってきた。
「す、すごいんだね…みんなこんな感じなの?」
「こいつ等は特別だ」
「先生」
いつのまにか横に、将晴が来ていた。
「学内コンクールなんか、1年の時から優勝だもんな。
大会でも良い成績残してるし…今更かもしれねぇが、学校の中での
個人トップ3とアンサンブル1位はこいつ等だな、俺が保証する」
…まだ2年生だというのに。
普通に考えれば、学内や大会といったら 上級生も参加するだろう。
「…あんた達、何者?」
「何者って…ただの学生だよ。まだまだだし、ね」
架絽の言葉を聞いて、アクアは確信した。
…天才って、ホントにいるんだ、と。
放課後4人で話していると、桃香の携帯が鳴った。
「あ、やば…今日仕事だった。ごめん、先に帰るわね」
「だったら僕もか…それじゃ2人とも、また明日ね」
ヨーウェとアクアが答える暇もなく、桃香と架絽は行ってしまった。
少しのあいだ静まりかえった中で、アクアが口を開いた。
「ねぇ、2人、どんな仕事してるの?聞くタイミングつかめなくてさ」
「まぁ、この際言っちゃうかー」
演奏後で気分が乗っていたのか、ヨーウェは話しはじめた。
「…まぁ、桃香はモデルやってんだ。雑誌とかの」
「モデル!?」
「ほら、これこれ」
そう言ってヨーウェが出した雑誌には、「peach」の文字と桃香の写真が。
「あ、ほんとだ…似てるなーと思ってたら、本物だったんだ…ってそれ、凄いことじゃん!」
「で、架絽は桃香の補佐&メイク」
「え、それも凄い!そんな特技あったんだー」
「この学校、実は結構ハイランクらしいぜ?
絵画で金賞とかいう奴もいれば、デザイナーの資格持ってる奴もいるし。
もちろん音楽方面でもな」
「へぇ…って、ヨーウェも凄かったじゃん」
「そんな事ねぇよ。…そういえば、アクアの専攻って?」
ヨーウェに聞かれて、アクアは思い出した。
自分の専攻を、まだ誰にも言っていない。
「あ…あたしはドラムとエレキギター、それにフルート」
「…なんだよそのチョイス。最後だけ浮いてるぜ」
「べ、別に良いでしょフルートあったって!」
「ははは!怒るなよ冗談だって。
…フルート、俺達の学年に1人もいないんだぜ?レアだなー♪」
ヨーウェとの交流が深まったところで、2日目は幕を閉じた。
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